インタビュー アナウンサーの輪!~アーカイブ

今、現役でバリバリ働いている皆さんがどのようにして
お仕事に向かい合い、活動の場を広げられてらっしゃっているのか?
お話を伺いました。ぜひ、参考になさってください!

松井弘恵さん

第17弾は、VOICE VISION代表・フリーアナウンサーとして幅広くご活躍中の松井弘恵さんにトークショーなどの極意を伺いました!!

Q:.新潟では「野球関連のしゃべり手さんは松井弘恵さん」というほど定評があります。どうやってお仕事が増えていったのでしょうか?
A :有難いことに野球関連のイベント、トークショー、試合のアナウンスなどお仕事を頂き、それがご縁で仕事が広がりました。もともと弟が少年野球をしていたことがきっかけで野球が好きになり、弟と夜行列車に乗って甲子園まで試合を観に行ったこともありました。「野球大好き」から人脈が広がって「新潟に○○選手が来るからトークショーの相手を」と繋がっていったのです。
 
Q.:子供のころから野球が好きだったということは長年の知識も豊富なわけですからお仕事をお願いする側も安心感があると思いますね。一つの事が詳しいと強いですね。昨年、松井さんが司会の山本昌(元中日ドラゴンズ)さんと大井道夫さん(日本文理野球部総監督)のトークショーを拝見しました。お二人に均等に話を振っていて時間内にとてもきれいにまとめられていましたし楽しかったです。松井さんはどのようなことを心がけていたのでしょうか?
 A.:あのトークショーは行政主催、健康増進がテーマでした。山本さん推薦のジムやシューズの紹介を入れることになっていました。「山本さんには健康について、大井さんには甲子園など球児の話をしていただこう」など話の「組み立て」を考え お客さんの様子を見ながら「舵取り」をしていく感じです。主催者が何を求めているか、ゲストのいいところを引き出せるように、お客さんが楽しんでいるか、などを心がけています。
 
Q:具体的にどんな準備をしましたか?
A:山本さん推薦のジムに行ってみたり、シューズを履いて運動してみたりして本番で感想が話せるようにしました。大井さんは以前からインタビューさせて頂いたりして面識がありましたので「こう質問してこのような応えがくるように」などシュミレーションをしました。そしてこれは毎回なのですが、ゲストの関連書物を読んだりDVDを見たり、下調べはたくさんします。このような準備をして本番前の打ち合わせで最新の情報収集、最終的に話の「もって行き方」をイメージします。雑談で出てきた言葉も忘れません。

 Q:これ!というアドバイスをいただけますか?
 A.:すごく準備をしていて知識はあるけれど、「知らない立場」でいることでしょうか。ゲストの方も司会者が「あれも知ってます。これも知ってます」ではがっかりしてしまうと思うんです。気持ちよく話してもらいたいですし、お客さんと同じ立場で「そうなんですか!」と興味深々に驚く!会場の雰囲気を楽しいものにできるかは司会者にかかっていると思います。
 
Q.:充分な準備ができているといざ本番は楽しく!という余裕が生まれるのですね。トークが盛り上がるとまた次の仕事に繋がっていきますね。
A.頂いた仕事を丁寧にやってその人との信頼関係を築くよう心がけています。実は昨年「*レストランバス」の企画運営のお仕事を頂き、会社を作りました。もともとはレストランバスでナビゲーターをしていたのですが、私を信頼して下さり声をかけてくださったのだと思いお引き受けしました。現在6人のしゃべり手さんを採用,養成しています。始めてみると「自分が前面に出るより若い人のしゃべりの方がいいかな」など企画運営もやりがいを感じています。40代になって「自分が求められていることってどういうことかな?」と考えるようになりました。年齢とともに仕事の種類も変わってきていて今のところ上手くシフトできていると感じています。

Q:アナウンス協会のナレーション講座を受講されたのもあらたなお仕事にむけてですか?
A:受講理由は二つありました。一つはレストランバスのナビゲーターさん養成にあたってもう一度、きちんとアナウンスを学びたかったということ。もう一つは自分の新たな仕事としてナレーションをやりたいと思っていたからです。年齢とともに、指導力、落ち着いたトーク、ナレーションなどのスキルを上げていきたいと考えています。ナレーションは株主総会やVP,CMなど堅いものから表情豊かなものまで幅広くできるようになりたいですし、企業に自ら営業に行けるくらい力を付けたいですね。
 *レストランバス=1階がキッチンで観光地を訪ねながらオープントップの2階席で食事を楽しむ。地域の旬の食材を使った料理と美しい新潟の風景の旅が人気のバス。

(後記)笑顔でテンポよくインタビューに答えていただき、トークショー並みに楽しい時間をいただきました!(笑)「野球からのつながりが多い」とおっしゃるもののお仕事の幅はとても広く今回はその一部で申し訳ない限りです。忙しい日々のなかで先も見据えてスキルアップを怠らないという姿勢!まさにセルフプロデュース力、高い方です。


【プロフィール】
新潟市出身、新潟市在住 VOICE VISION代表・フリーアナウンサー
1995年大学卒業後、BSN 新潟放送に契約社員として入社したがアナウンサーになる夢を諦めきれず、翌年もアナウンサー採用試験や、オーディションを受け続け、1997年に新潟市に開局したコミュニティFM局 にアナウンサーとして入社。
その後結婚、出産を経て、2002年フリーアナウンサーに。BSN、FMPORT などテレビ、ラジオだけでなく、インターネット番組の出演やプロデュースも行う。話し方講座、再就職セミナー、婚活などのコミュニケーションに関する講師や新潟アルビレックスBCスタジアムMCなど、様々なジャンルの司会を担当。2016年からは現在日本に6台しかない「レストランバス」の企画運営、ナビゲーターを務める。


鈴木順さん

第16弾は、元TBSアナウンサー!我らが大先輩の鈴木順さん。
現在もテレビ・ラジオのナレーターとしてご活躍中です。そんな鈴木さんにインタビューいたしました!!

Q:お仕事をする上でいつも気を付けていることは? A:アナウンサーの仕事というのは基本的には「仲立ち」だと考えています。伝えるべき出来事や原稿とか文学作品があって、それをテレビやラジオ、インターネットなどで見る、聴くお客さんがいて…その仲立ちをするのがアナウンサーだと私は思っています。その中で一番いけないことはその伝えるべき対象物が歪んでしまうことです。私たちの仕事の基本は間違えなく、漏れなく、なお且つ余計なものを付け加えることなく伝えるサービス業だと思っているんです。そのためには正しい目を持ってみなければいけない。歪まない目で真っ直ぐものを見て、真っ直ぐ感じなければならないんです。それを自分の感動として伝えるんですね。
どうしてもメディアというのは筒の形が細いんですね。ものすごく大きな世の中の出来事をギュッと小さくしてお客さんに伝えるという仕組みとなっているのでそのギュッとなったところで歪んだり、色が付いたり、間違った解釈を入れたりしてしまう。だから対象物に真剣に向き合わなければいけない。勉強したり、わからないことを調べなければならないのです。
マスメディアで仕事をする、インターネットであっても地元の地域放送でも1対何十、何百の人たちに対してお仕事をするならば、アナウンサーの基本であるキチンと話せること、きちんと伝えられること、きちんと感じられることは絶対なくしてはいけないことだと
思っています。新しいことに対しても常に研ぎ澄ましておかないといけない!ですよね。
 
Q:アナウンサーとして定年を迎えられことは素晴らしいですよね。
A:う~ん、でもアナウンサーしかやってこなかったので、これしか出来ないんでね。社会人的にはどうなの?(笑)とも思います。でも運が良かったと思います。TBSに入った時には報道アナウンサーとして仕事をしていたんですが、10年目頃に初めて報道のラジオワイド番組を制作する!ということになったんですね。報道に携わっているアナウンサーはみんな「そんな軟弱な仕事はやりたくない」と言っていたのですが、丁度自分は報道だけではなくて他の仕事もしてみたい!もっと話したい!と思っていたところだったので「あいつにやらせてみたらどうだ?」となって始まったのがTBS初のラジオワイド「鈴木君のこんがりトースト」だったんです。これは伸び伸びと番組が出来て、ラッキーでしたね。
 
Q:話は変わりますが鈴木さんはロケットや音楽など多趣味ですよね?これは
アナウンサーとして仕事をする上で役立つのでしょうか?
A:アナウンサーという仕事は何をやってもあらゆることを仕事に活かすことができる可能性があるんですよ。勿論、漫然とやっていてはダメです。そこから何を汲み上げてくるのか?は大切です。海外旅行が好きでたくさんの国を訪れるのはいいのですが…そこで何を見て、どういう人に会って、どういう話をしてどんな風に心が動いたのか?が大事なんですね。そういう意味では表現をするという仕事に就けてよかったなあと思います。
 
Q:これからチャレンジしたいことは?
A:入社した時から変わらないんですけど、あらゆる、色んな仕事をしたいんです!これからですとクイズの司会とか、体験リポートも…バンジージャンプもやりたいですね。それ以外のことは大体やったかな?やっていないことをやりたいです!それからナレーションの仕事はもっともっとやりたいですね。役者さんと一緒で違う自分になれる、人格を拡張できる!新しい世界を知ることができますよね!
 
【インタビュー後記】
鈴木さんの好奇心ややる気!は留まるところを知らないのですね~!と驚きました。また、普段私たちが見聞きする情報に間違いが多いということ。ヘリコプターにはプロペラは無いし(上で廻っているのはメインローターです)、小型飛行機はなんでも「セスナ機」というけれどすべての小型飛行機は「セスナ社の飛行機」ではないです!などなど。細かいと言われるかもしれませんが正しいことを当たり前にきちんと伝えたいという気持が溢れていらっしゃいました。
 
【プロフィール】
1976年、TBSにアナウンサー16期生として入社                                  
1990年12月2日 - 『日本人初!宇宙へ』で秋山豊寛が搭乗した「ソユーズTM-11」打ち上げのラジオで実況放送を担当。第16回 '90アノンシスト賞 グランダ・プレミオ賞を受賞          
※主な担当番組
TV「世界かれいどすこうぷ」
RADIO「鈴木順のまんなかラジオ」他数  多数                                              2013年7月31日 - TBSを定年退職。その後、フリーとして活動。                         ※現在担当のレギュラー番組
BS-TBS にっぽん!歴史鑑定 ナレーション (毎週月曜22:00~)                TBSラジオ 伊集院光とらじおと「俺の五つ星」(毎週火曜9:20ごろ~)                                                      


報道記者・ニュース解説者 杉浦健さん

第14弾は、アナウンサーの大先輩であり、現在も報道のフィールドでご活躍中の杉浦健さんにお話しを伺いました。

Q:杉浦さんは局アナとして放送局に入社後、記者やディレクターなども経験されました。
40年近いご経験から「アナウンサーはこうであってほしい」をお聞かせください。
 
A:アナウンサーの技術的なことを言えば「きれいな鼻濁音(びだくおん)」、「母音の無声化」、「正しいアクセント」が基本です。
例えば、「全員が」、「14日」、「近づかないでください。」、最近これらの言葉のアクセントを間違えているアナウンサーがとても多く気になっています。基本に戻ってアクセント辞典で確認してほしいですし、「これで正しいのかな?」という意識をいつも忘れないでほしいです。
次に滑舌。これは個人差があってそんなに練習をしなくてもできてしまう人と、毎日練習しないとできない人がいます。僕は後者で毎日30分は練習しないと口が回らなかった。
発声滑舌練習は「やってなんぼ」の世界ですから、アナウンサーになった以上は毎日続けてほしいです。
 
Q:杉浦さんが「上手人だな」と感じるアナウンサーはアナウンス技術と何が備わっているアナウンサーでしょうか。
 
A:「聞き上手」「相づち上手」です。僕はアナウンサーは引き立て役だと思っています。
例えば野球中継の実況でそのアナウンサーが名実況だったと有名になることはありますが、これは主役である試合や選手のプレーの素晴らしさをプロとして表現した結果生まれたものです。自分をアピールする意識からは決して生まれません。
インタビューや掛け合いにしてもアナウンサーのポジションはそれを見ている視聴者です。
「自分がわかっていないと思われたくない」という感じで相づちにいきなり難しい知識を乗せて返してきたりする、相手はとても話しにくいと思いますし、いい言葉は引き出せないでしょう。また、共感して自分自身の話になってしまい相手の話の腰を折ってしまうこともあります。
最近はSNSの影響もあってアナウンサーが自ら発信して自己アピール感が強くなっています。時にはそれを求められることもあるのでしょうが、それならば「求められている立ち位置」を仕事の度に確認することがとても重要だと思います。
 
Q:もう一つ、全国の多くのアナウンサーにとっての恩師、*故永井譲二さんのお話を聞かせてください。永井さんはアナウンサー養成学校の教務職から後にご自身でアナウンス専門学校を創られ多くのアナウンサーを輩出しました。杉浦さんは同期であり親友だったそうですね。
 
A: 永井は500人以上のアナウンサーを全国に送り出したと思います。
永井と出会ったのは大学生時代、渋谷の喫茶店でした。僕らはその日意気投合して
「アカデミーに行こう!」とアナウンス学校の門を叩いたのです。彼もアナウンサーを
目指していたけれど途中から応援する人になった。天職だったと思います。
「大丈夫ですよ。あなたは心ある人ですからきっとすばらしいアナウンサー
になれますよ。」
永井はこの言葉でアナウンサーを夢見る学生を力づけ、身を粉にして全国のOBと連絡を取り繋いでいました。僕は同期でありながら永井に応援されアナウンサーになれたのです。
今、40年経ってもアナウンサーになれた時の嬉しさはずっと色褪せない、そして「永井の最初の親友」という言葉は誰にも譲りたくないという思いも変わりません。
 
Q:私も永井さんの言葉に力を頂きました。「言葉は人の心の力になる」ことをアナウンサーになる前に深く刻まれました。
 
A: そうです。僕は自戒を込めてアナウンサーに「普段でも相手を思いやる言葉を使っていますか」と問いたいです。相手にとってどんな言葉が力になるのか、どんな言葉に傷つくのか、自分が発する言葉をプロならわかっていなければなりません。
そして、永井から力をもらってアナウンサーになった人たちはもうだいぶキャリアのある
年齢です。近くで頑張っている若いアナウンサーに、今度は力を貸してあげてほしいですね。
 
〈インタビュー後記〉
杉浦さん、アナウンサー時代の失敗談も沢山してくださいました。「競馬中継でモニターが切り替わってしまい馬が見えず実況が止まった」「冬季国体、吹雪で台本が見えない中中継をした」など。それでも「憧れのアナウンサーになれた」という喜びがご自分を何度も立ち上がらせてくれたと笑顔で話してくださいました。「これを読んでもっと何か聞きたい!という方がいらしたらいくらでもお教えします!」と嬉しいお言葉もいただきました!

「プロフィール」
福島県出身、日本大学芸術学部卒業後、新潟放送にアナウンサーとして入社。
中央競馬新潟開催実況アナウンサーやラジオのワイド番組パーソナリティーを担当。アナウンサーを20年担当後、報道記者に転身。リポートやニュース解説を務める。新潟放送を昨年定年、引き続き同局の報道局で嘱託記者を務める。ビートルズファンは県民に広く知れ渡っていて、万馬券的中で購入したヘフナーベース(ポール使用のメーカー)は宝物。
 
*永井譲二  :日本全国に多くのアナウンサーを輩出した東京アナウンスアカデミーの元教務主任で後に東京アナウンスセミナー(通称アナセミ)を創立。2008年心臓疾患により52歳で急死。


 

 

 


パンローリング株式会社・マルチメディアコンテンツ制作部 部長  岡田朗考さん

第13弾は、オーディオブックの制作に携わるプロデューサーさんにお話しを伺いました。

 

Q:御社のオーディオブックはどんな方が本を読んでらっしゃるのですか?
A:行為としては、「読む」にあたりますので、ナレーター・声優・俳優という、表現をしている人、声を職業としている方が多いです。ただし、演出の方針から、その方の出自に関わらず、「読む」ではなく読み文字を喋り言葉として「話せる・喋れる」方=「話者(わしゃ)」としてお願いできる方に依頼しています。
 
Q:「話者」とは?
A: 私の求める人材が、「声優」「俳優」「アナウンサー」「ナレーター」「語り部」「語り手」「朗読家」「ストーリテラー」どれも微妙に的を射ていなくて、いくつかの要素にまたがっているためしっくりこないので、なんとなく言っているだけなんですけどね。笑
 
説明をわかりやすくするためにざっくりと誤解を恐れずに申し上げますが、私は文字を音にする作業に意味を持たせるとしたら、基本的に2つしかないと思っているんですね。「情報の伝達」か「内容や世界の共有」。これを考える時に。1つはアナウンスメント。語源は「発表・告知・知らせる」などです。で、多くの方が言う「ナレーション」というものは、そもそもよく考えると存在していないんじゃないかとすら考えています。私から見ると、ナレーション、ナレーターというのはとても宙ぶらりんでカテゴリーしにくいんです。ナレーションの語源は「語り・話芸」です。よく、「あの人のナレーションは良い。ナレーションがうまい」と言いますが、何が「良い・うまい」と感じさせるのか。一般的にはアナウンスメントの意味合いに近いものをイメージする方が多い気がしますが、実際にする方からしたら「ナレーション=語りの技術」というものは、その人固有の個性のようなものを指すものだと考えているので、どちらかといえば、次に紹介する2つめ「アクト(演技)」の領域に入ってくるのではないかと思っています。
 
オーディオブックは目で読めば済むものをわざわざ音で聞くのですから、その価値のあるものにしなければならない訳です。しかも、オーディオブック独特の要素として、喋っている時に画や資料などの補完する視覚情報がなく、完全に音だけで伝えきる、完結しなければならないものでもあります
 
何かを聞くときに、「人から聞いた伝聞(彼は~ということです)」と「本人から聞く(私は~です)」のどちらが、あなたにとって説得力があるかと考えていただければわかるかもしれません。ですから誰かが書いた本の内容を、正確かつ聴きやすい音声で、情報として伝聞する=アナウンスではなく、著者・作家の意向や思惑、想いと、それを求めるであろう聴き手をつなぐために、内容を読解し、的確に解釈し、聴き手にわかりやすい状態に変換し、著者・作家、つまり人として喋る=行動する必要があります。それには読む上で、演技のアプローチがどうしても必要な訳です。
 
もちろん題材によってアナウンスメントに重きを置いた方がいいものも多々ありますし、一概に必ずしも全部「生々しく人として喋る」ことが最優先とは考えていません。ただ、人が人に喋り掛けるという意味において、いかなるものでも、書いてある情報を伝えることが「目的」であって、読むことはあくまでも「手段」なんです。節回しで朗々と朗読するような語りの話芸や、流麗な発音発声に溺れるような「目的」となってはいけないと思います。
 
Q:話者になるためのトレーニングをしたいという方は?
A:俳優向けに書かれたいくつかの素晴らしい本があります。サンフォード・マイズナーの「サンフォード・マイズナー・オン・アクティング」や、ステラ・アドラーの「魂の演技レッスン22」、鴻上将司さんの「演技と演出のレッスン ─ 魅力的な俳優になるために」などの、演技論の本にまずは目を通してみて欲しいです。
「私はナレーターだから」「アナウンサーだから」と思っている方には特にですね。表現をするということの根幹がここにあると感じています。
 
私の主催するワークショップでも同じように、画一化された技術論や、私個人の趣味を押し付けることはしていません。個性はそもそもひとりひとりそこにあるものですから、個性を意図的に殺す、伸ばすという作業はむしろ「人が喋る」ことを否定していくようなものだと考えるからです。まずはアクト=Do(行動)の前にその人としてただいるBe(状態)であることを徹底的にやります。それがその人として矛盾なく喋れるようになる第一歩だと考えているからです。
意志を持った行動としてのDoは、自らを肯定するところから始まっています。そのため、自分の表現に疑いをもつことが少ない。意図した通りにできればできるほど、自らを疑わない。
自分自身が「これが自分の良いところ」と思っている個性が、ひょっとしたら聴き手はあまり良いと思っていないかも、自分が良いと思っていることがもしかしたら「共感」を導いてないかもしれないという事を考えていただくために、その状態を演じるのではなく、まずはその状態にある。この作品のカメラが写している景色を過不足なく伝えるための話者として、その状態にある。そこにいる。ということですね。うまく言えませんが。笑
 
公共の場に、作品を一緒になって作っていく仲間としての「話者」には、誰かの代わりに自分がその役割を担うことで、誰かの人生の大切な時間の一部をより豊かなものにするために、主観の個性やこだわりは往々にして諸刃でもあるということをよく理解していただきたいからです。
 
 【インタビュー後記】
実際、こちらでの収録するとなった場合「収録している時間より圧倒的に読解する時間のほうが長いです。音声化する段階で読みやすくするためのルールがあり、原稿に記号を付けます。その原稿を持ってスタジオに入れば、音楽を演奏するようにスラスラと話せ、あっという間に収録は終わっているんですが…そこまでの作業はかなり面倒くさいので、それをやる覚悟があるか?」とのことです。
 
http://www.digigi.jp/bin/mainfrm?p=topics/recruit-nar
「話者」は随時募集されているようです。
 
【プロフィール】
日本大学芸術学部演劇学科卒。
同社にてオーディオブック含むメディアコンテンツ制作事業部を、2005年の立ち上げから現在に至るまで、自社制作している4,000コンテンツ以上の作品制作事業責任者。
レコーディング制作現場においては、演出、ディレクターとして従事。
同社オーディオブック独自の表現技法の追求のため、2013年からは、提携声優事務所にて定期的に講義、俳優、声優、ナレーター、朗読家と垣根を越えた「話者」育成のための外部ワークショップも主宰。原稿読解及び、演劇のメソッドをベースにしたコーチングで、わかりやすく聴きやすい喋り、語り、演技を教えている。
 
パンローリング株式会社
マルチメディアコンテンツ制作部 部長
ディレクター/アクティングコーチ
一般社団法人 日本アクティングコーチ協会(JACA)会員


㈱メディアリミックス代表 榎本高顯さん

第12弾は、アナウンサーと一緒にお仕事をされる録音スタジオのミキサーさんにお話しを伺いました。


 

Q.CMプロデューサー、ディレクターさんとして今の新潟のフリーアナウンサーをどう感じていますか?
 A.積極的な人が少ないですね。新潟でもローカル局以外にコミュニティー局がけっこうありますが、そこでパーソナリティーなどされている方は、忙しいのか今のお仕事に満足されているのか?自分を売り込みに来る方って全くと言って良いほど居ませんよね!?私は広告代理店のパーティーとかで制作会社が集まって雑談する機会がけっこうあるので、オンエアーで気になっているナレーターさんを紹介してもらうこともあります。となると限られた方ばっかり仕事が回るわけですよ!
もっと仕事したい、人気のアナウンサーになりたいと思うのであれば、もっと努力して欲しいですよ。レッスンに通うとか、ボイスサンプルを作って制作会社に配るとか、もっと意欲的に行動して欲しいですね!ボイスサンプルを作ったことがない人はどうしていいのか判らないと思いますが、普段お仕事での同録を聞いて自己反省する以上に、自分を売り込むためのボイスサンプルを作ると、自分に対しての評価やダメ出しがシビアにできます。結果ボイスサンプルを作ることでスキルアップになるはずです。録音スタジオで制作されるのであれば、その時にアドバイスもしてもらえると思います。
 
Q.榎本さんはラジオCMを多く制作されていますが、ナレーターには素人の方を基礎からレッスンして起用されています。アナウンサーはナレーターとして難しいですか?
 A.アナウンサーさんは自分の感情を出さないでニュースなど読まなければならないので、言葉の語尾を切る訓練をされているようですが、逆に演技をする場合、言葉の語尾を切ってはダメなんですよ。ですからアナウンサーさんが今まで練習してきたことを根本から変えないとダメかもしれません。私が作るCMは声優さんが必要な仕事ばかりですが、新潟ではフリーのナレーターの方が少ないので、私自身で声優やナレーターの養成をやっています。もともと素人だった方がほとんどですが、誰でも良いわけではなくて顎の形とか、歯並びとかは大事ですし、あと歌がうまい方ですね!
歌がうまい方は声の出し方ができているので滑舌のトレーニングからでOKで、音感が良いので言葉の抑揚を覚えるのが早いんです。なので私のレッスンでは基本練習の他に歌のレッスンも行います。発声練習は「あ、え、い、う…」じゃなくて「あぁ、えぇ、いぃ、うぅ…」です。言葉を母音で伸ばすので語尾の余韻や「しゃくり上げ」の練習になり、声優のレッスンでも活かされます。
 
 .アナウンサーとナレーターは別物ですね。アナウンサーがそこに入っていくにはどうしたらいいでしょう。
 A.具体的には「スイッチ」が切り替えられる人。アナウンサー読みは語尾をはっきり言い切りますが、ナレーターは「余韻」が表情になります。他にも高低、抑揚、間、息の使い方、声帯の位置まで考えることによって「表現力」になるわけです。そして気持ちを込めて発することで言葉に魂がこもる。ニュースを読むときのように無表情に喋べる時と感情豊かに演技する、この相反する喋り方を切り替えるスイッチを身につければ良いと思います。
 
 
 .どんな練習がいいでしょうか?
 A.すぐ始められて効果的な練習は「まねること」です。テレビやラジオを聞いていてうまいと思ったり気になったセリフなど録音して、原稿として書き写し、自分の読み合わせた声を録音して聴いてみる。「どうも自分の殻を破れていないな」と思うならアニメの吹き替えをまねしてみたらいいと思います。アニメはただの画像に命を吹き込むわけだから呼吸まで声に出しますよね。意識を持てば練習材料は身近にあるんです。とにかく「やらなければ進まないよ」と声をかけたいです。
 
Q. 榎本さんのような方が新潟にいるのですから新潟のフリーアナウンサーの人はもっと積極的に行動してほしいですね。
 
A. ローカルの良さは車で会社にすぐ出かけられるところです。「ちょっと近くまで来ました!」と言って顔をだす、「宣材作ったので置いてもらえますか」もOK!行動しなければ出会いもなくチャンスも生まれない、スキルアップしたいしゃべり手さんはいつでもウエルカムです!
 
(後記)
榎本さんには協会の講座のレッスン会場にアフレコスタジオを破格の料金で提供していただき、さらに「ナレーション収録体験」として大スクリーン、マイク、Qボタンなどをセッティングしていただくなどお世話になっています。「上手くなりたいと通ってくる受講生さんのためにできるだけのことをしてあげたい」との嬉しいお言葉、頑張ろうと行動する人にはきっと榎本さんのような応援してくれる人との出会いがあると思います!

【プロフィール】
1959年新潟県生まれ
中学時代からオリジナル曲を作り始め、20代ではヤマハのアーティストのバックバンドや自らもミュージシャンとして活動。
31歳で音楽制作とCM、ラジオ番組制作の会社を設立し、後に映像制作も
加え「㈱メディアリミックス」代表として現在に至る。新潟では榎本さん
作曲の数多くのオリジナルCMソングがオンエアされている。
【受賞歴】
ACC奨励賞(ラジオCM部門)
新潟広告協会「ラジオCM優秀制作社賞」(2013 年2014年)他。


河野虎太郎さん

第11弾は、アナウンサーと一緒にお仕事をされる放送作家さんにお話しを伺いました。


 

Q:直球で伺います!どういう人(アナウンサー)とお仕事したいとお考えですか?
 A:アナウンサーといえども番組にくる「お客さん」ではないですよね?アナウンサーもスタッフの一員、という自覚がある人ですね。僕は情報ワイド番組を担当することが多かったので、レポーターの方とお仕事しました。元ローカル局のアナウンサーとかフリーの方とか色々なんですが、やっぱり「何かあった時にすぐ走り出せる人」ですよね。「行くよ!」という人。殺人事件の現場や修羅場でも「行くよ」と言ってくれる人。制作陣が甘えてしまうというところもあるんですが…「一緒に走り出せる人」なんだろうな、と思います。お客さんじゃないところに居る人とお仕事したいと考えています。
 
Q:私たちは、普段からどんな勉強をすればいいでしょう?
A:勉強の定義はわかりませんが、例えば、「テレビ見てます、ラジオ聴いてます」でも良いと思いますよ。「好きな番組ある?」と聞かれたときに話が出来ることは大事ですよね。「〇〇(番組名)の▼▼アナのどこが好き」と言えれば、話も広がる。逆に僕たちも、自分たちの番組以外のものを知っていないと話せないですから。そこはこちらも問われることにもなりますけどね。
 
Q:実は「当たり前」のことなんですがやってない人が多いのかな?とも感じますね?
A:最近、元・ラジオでお仕事していた、という方にお会いしたんですけど、食事をしながら話を、ということだったんですが、仕事のことも考えていたようなんですね。でも、その方は、名刺もプロフィールも持って来てなかったんですね。さすがに「あのね、プロフィール作ろうよ」って言っちゃいました(苦笑)。パワポで作ってPDFにしてデータで持ってても、出来たら紙で…女性はカバンが大きくなっちゃうのでしたら封筒に四つ折りにしてもいいからお渡しできるようにした方がいいです。いつ、どんな機会が転がっているか?わからないですからね。タブレットを持ってる人ならお見せして、「お名刺いただけますか?」でいいのになあ、と。そうしたら、すぐメールで送れますしね。
  
Q:そこが第一歩ですね。
A:まずは「やってきたことの棚卸」からです。小さい仕事でも良いからこの仕事やったんだからこれもできる…と書きだしてみることですね。
なので、やっぱりパワポは覚えておいて損はないです。書き出すことで
自分が見えてきますよね?それを普段からスマホに入れておけば、コンビニのネットプリントでも出せますよね?荷物にもならないし、プリント自体きれいです。
要は商品パンフレットです。これは作りましょうってことですね。
ボイスサンプルもドロップボックスに入れておくとか…すぐ聴いて貰える環境を
整えておくことも大事です。
 
Q:河野さんは放送局のSNS関連のお仕事にも関わっているそうですね?そのあたりからも感じてらっしゃることがありますか?
A:皆さん,SNSをどう使っていますか?「仕事が来るように!」と思っているのか?「キラキラした感じをアピールしたい」とかあると思うんですけど、見られますからね!知り合った方が見た時に「馬鹿だと思われると損」ですよね。無駄にキラキラさせる必要はないと感じますね。そもそも僕が「私、SNS使いこなしてます。」って人は信用してません (笑)。使いこなしている人は「使いこなしてます」っていいませんから。そういうことを実績に掲げようとする人がいます。厳しい言い方になりますが、フォロワー●万人を声高に言う人がいます。でも、その人たちが制作側の何らかの利益になるのか、説明できますか?私のフォロワ―だから私の番組を、全員が見て・聴いてくれるわけではないです。制作側も同じです。Twitterで告知したから皆が番組に付き合ってくれるわけではなく「知ってもらうきっかけを作った」だけです。あんまり過剰な期待をかけて、その作業にあまりに時間を割くことはおススメしないですね。それと、フォロワ―の数を誇ることも、卑屈になることもないと感じています。
 
Q:発信の仕方も大事ですね?
A:「見てね」「聴いてくださいね」といった宣伝ばかりしているのはセンスを問われますよね。どう発信するか?を考えた方がいいです。また「お仕事くださ~い」と書き続けるのもよしなさい!と思いますよ。キチンと「ビジネス」の枠組みの中でTwitterをやっていこうと思うなら本当にそれは地味に、丁寧にやらなければいけない作業です。語尾ひとつ、絵文字・顔文字を入れるか入れないかで、伝わるニュアンスは全然変わります。しゃべる方は飾ってしまいがちです。飾り立てすぎると「この人仕事あるじゃん!」とも思われてしまいます。SNS上の言葉は、普段のアナウンスよりも慎重さをもって関わっていくものだと思います。
 
【インタビュー後記】今回は特にSNSの使い方を厚めに掲載させていただきました。最後に河野さんから「TwitterやFacebook、Instagramは「公道」ですよ。」と言われました。そのことを考えながら私もSNSと向かい合いたいと感じました!(聞き手:坂本)
 
 【プロフィール】
1974年東京生まれ。学生時代より放送作家の仕事を始める。TVでは報道・ワイドショーを中心に活動。ラジオでは歌手・アーティスト番組や、生放送の音楽番組を担当、近年はテレビ・ラジオ番組のSNS運営にも関わ。2018年には元・ニッポン放送、上柳昌彦アナウンサーのエッセイ集「定年ラジオ」(三才ブックス)の構成を手がける。

 


大海玲子さん

第十弾は、大学ご卒業後、一般企業に入社。二年後、アナウンサーを目指すため退社されNHK福島放送局キャスター、NHK新潟放送局キャスター、FM新潟契約社員を経てフリーアナウンサーに。
現在、FM新潟のレギュラー番組のほか、各種セミナー、式典、婚礼司会
などを担当されご活躍中です。そんな大海さんにインタビューしました!!

  

  Q:大海さんは大学卒業後、一般企業に就職され二年後にNHKキャスターになられてますね。
Aはい、もともと「声優」になりたくて大学時代は養成所に通っていましたが、「理想の声と自分の声が違いすぎる…」と夢をあきらめ就職しました。でも25歳を前に「このままいったらどこかで後悔する」「今の年齢ならたとえ失敗に終わったとしてもそれが糧になる」と決心、会社を辞めアナウンスレッスンを個人でやっている方 の指導を受け始めました。
 
Q:レッスンを始めて半年後にはNHK福島のキャスターに合格されています。キャスターオーディションに向けてどんなレッスンを受けていたのでしょうか?
A養成所時代に滑舌など基礎はできていたので原稿読みから入りました。最もためになって心に残っているレッスンは「1分間フリートーク」です。毎日1通、1分のフリートーク原稿をメールで先生に送るのです。そしてレッスンの時に、その中から一つ選んで先生の前でフリートークをするのです。毎日1分間の話を見つけることは大変でしたが、先生から「心を動かしなさい」「普段見過ごしてしまうようなことも間口を広げておけば面白い糸口が見つかる。なんにでも興味を持つのです。」と指導されました。この教えは今でも私のしゃべり手としての向き合い方の中心にあります。
 
Q:キャスターになってみていかがでしたか?
ANHK福島はキャスターもカメラを回すというので最初は驚きました。編集も原稿書きもやって、例えば「料理コーナー」など企画制作のすべての役割を担当するんです。大変でしたがやりがいを感じ、自分は作ることも好きなんだなと気づきました。次の新潟の局では自らカメラを回すことこそありませんでしたが、福島ではあまり機会がなかった中継コーナーの企画制作なども担当でき、新たな楽しさを見つけました。FMでは映像のない、「声のみで表現する」ことの難しさを実感しました。これらすべてを含めて、この世界へ入ってよかったと思っています。
 
 
Q:NHK福島→NHK新潟→FMと毎回オーディションに合格できた秘訣は何だったと思いますか?
A:運が良かったと思っていますが、しいて言えば、その時その時に与えられたことをできるようにしていたことかなと思います。声優養成所で滑舌はできていた、個人レッスンの先生からの課題「一分間フリートーク」に一生懸命取り組んだ、NHK福島では撮影、編集などの技術を習得した、というように。意識はしていませんでしたがスキルアップできていたのだと思います。また、私の身近にはアナウンサーの先輩や友人が多く、私生活でもたくさんお話をします。仕事ぶりを見習ったり、刺激を受けたりすることが多く、「人」に恵まれていると思います。
 
Q:フリーとしてこれからやってみたいお仕事は?
A今はラジオのほかに、司会の仕事が多くなりました。マネーセミナーや式典の司会など様々ですが、やりがいを感じています。「主催者が何を求めているか」を常に考え、一人の作り手としてイベントを成功させようという気持ちで臨んでいます。フリーになったことももっと皆さんに知っていただいて、アナウンスの先生からいただいた言葉「間口を広く、心を動かす」ことをモットーに新たな経験を増やしていきたいです!

【インタビュー後記】
写真は美しいロングヘアーですが、お会いしたとき髪は大分ショートに。ヘアドネーションで髪を寄付されたそう。「3年間伸ばして40センチの髪を寄付しました!」と、さらりとおっしゃいました。決めたことは「ちゃんと」達成させる方なのだと感じました。フリーとしてのご活躍がこれから益々楽しみです。(聞き手、棚橋)


[プロフィール]
 新潟県新発田市出身。埼玉大学教養学部卒業後、一般企業に入社、二年後、アナウンサーを目指すため退社。
元NHK福島放送局キャスター(2007~2011)
元NHK新潟放送局キャスター(2011~2014)
FM新潟契約社員を経てフリーアナウンサーに。
 
現在、FM新潟のレギュラー番組のほか、各種セミナー、式典、婚礼司会
などを担当。
【現在出演番組】
FM新潟デイリーニュース
FM新潟「新潟県建設業協会提供・新潟を支える守り人たち」
【司会】
女性のためのマネーセミナー
ヤマハジュニアピアノコンクールグランドファイナル
婚礼ほか
【過去主な出演担当歴】
「はまなかあいづToday」(NHK福島)キャスター
「新潟ニュース610」(NHK新潟)リポーター
「SOUND SPLASH EX」(FM新潟)パーソナリティー
「サタナビスペシャル」パーソナリティーなど
 


 


高橋美穂さん

第九弾は、大学ご卒業後、UX新潟テレビ21アナウンサーを経て、フリーアナウンサーに。現在、UXのレギュラー番組のほか、各種イベントMCや婚礼司会などとしてもご活躍中です。そんな高橋さんにインタビューしました!!

  

 Q: 現在、元局アナとして働いていた局で生放送の番組を担当されていますね。  
A:生活情報番組のサブ司会ですが、コメンテーターのように自分の考えを
話すことが多いので、その時、「フリーになったんだな」という実感があります。
始めは「本当に思っている事」を言葉に出すことが怖い感じもしましたが、今では日々の子育てで実際に感じている「母親目線」を大事にコメントしています。
 
Q: 高橋さんはアナCaféに参加して下さって「仕事に対して受け身だった」と
おっしゃっていました。

A: 講師の坂本さんや参加したフリーアナウンサーの皆さんの「人脈」や「スキル」などの話を聴いていて、私の今のお仕事もいろいろな方の口添えがあったからと気づかされました。夫の転勤が多く、引っ越すたびに就職でお世話になったキー局のアナウンサーの方にご連絡していたのですが、そのことがお仕事を頂く機会になったりもしていたのです。また、学生時代、BS放送でキャスターを務めていたことも含めてスキルを信じてご紹介くださっていたのではと気づいたり、とにかくアナカフェは「目から鱗」状態でした。これからどこへ行っても自信を持って「このお仕事できます」と言えるようスキルを磨き続けます!
 
Q: 具体的にはどんな仕事をしてきたいのですか?

A: ナレーションです。キー局のアナウンサーの方々に習っていた時、「あなたの声はご両親に感謝したほうがいい、いい声」と褒められました。私は番組をより面白く出来るようなナレーターになりたいですね。局アナ時代、すべてを経験させてもらえたのに、どれも自分の中で納得できないまま辞めてしまいました。これからは胸を張って「ナレーションが私の武器です」と言えるように腕を磨き、ご恩をお返ししたいです!
 
Q: アナウンサーの仕事と子育てのバランスをどう考えていますか?

A: 仕事をしている時間だけは母でもなく妻でもなく、純粋にアナウンサーの自分、この時間はとても大事に感じています。出産後、復帰してみて「アナウンサーの仕事が好きだ」と実感しています。また、私が画面に映ると子どもが「ママだ!」と喜んでいます。生き生きと好きな仕事をしている母親が自慢だと子どもに言ってもらいたいですね。まだまだ子育てが中心ですが、ナレーションのレッスンを受けたり、アナウンサーとしての意識を高く持ち続けていこうと思います。
 
Q: 子育て中のアナウンサーにアドバイスをお願いできますか?

A:出産後はアナウンサーを辞め家庭に入ると心に決めていたはずが、いざ子供と二人きりで毎日を過ごしてみると、局アナ時代とは全く違う環境に正直戸惑いました。テレビを見るたびに働いていた頃の自分を思い出してしまい、気が付くと、アナウンサーを辞める決断をしたことを後悔する時間が増えていました。
そんなとき主人が「深く考えずにまずはやってみればいいんじゃない?」と背中を押してくれたので、思いきって連絡を取ったことが今に繋がっています。
もし同じような人がいたら、悩むより先に一歩行動してみてほしいです。
まずはアナCaféに参加するだけでも良いと思います。他のフリーの方から話を聞くことでそれが刺激となり、モチベーションのアップにも繋がります。かくいう私も「もっと仕事を頑張りたい!」という意欲が湧いてきました。今まさに行動を起こしている真っ最中。燃えています!笑
                         
【取材を終えて】
高橋さんはアナウンスの勉強を東京でやりたくて関東の大学へ進学、在学中にはもうBSのニュースキャスターをされていたという「とんとん拍子に夢が実現した方」という印象でした。しかし、現在、関根さんのナレーション講座を受けていらっしゃいますが、積極的に質問し、自分から何度もやり直す姿勢に、目標を定めるとすごく集中力を発揮し頑張る方なのだとわかりました。高橋さんならではのナレーションがどうできあがっていくのか楽しみです!(聞き手:棚橋)

【プロフィール】
筑波大学 第一学群 社会学類 卒業・元BS朝日 News Access 学生キャスター)・元UX新潟テレビ21アナウンサー(2010年4月~2013年6月
結婚を機に退社し、夫の住む栃木県宇都宮市でフリーアナウンサーに。夫の転勤で再び新潟へ。現在、UXのレギュラー番組のほか、各種イベントMCや婚礼司会などを担当。
【現在出演番組】
・にいがたLive!ナマトク (UX)月曜火曜サブMC
・定時ニュース(UX)土曜日     
【過去出演担当歴】
・News Access(BS朝日)学生キャスター ・スーパーJにいがた(UX)MC ・まるどりっ!(UX)中継リポーター ・ヤンごとなき!(UX)ナレーション ・朝だ!生です 旅サラダ(EX)新潟県担当中継リポーター ・特別番組「起こせ!地方イノベーション ~NSGグループの40年と未来~」(UX)ナレーション ・ランランUX(UX)ナレーション ・新潟県 県民交通安全フェア 司会 ・クボタサマーフェア2014,2015 イベント総合司会など  
 


大橋俊夫さん

第八弾は、大学ご卒業後エフエム東京入社。退社後もTFM報道勤務を続けられ、今もJFN、TFMでレギュラー番組を担当。JR北海道の車内自動音声も務め、朗読やDJライセンス講座など指導者としてもご活躍中です。そんな大橋さんにインタビューしました!!

 

Q: 仕事をする上で気を付けていることは?
 
A: 
番組では「あなた」に向かってしゃべる。言葉の上では「皆さん」と言っていても気持ちとしてはたったひとりのアナタにわかってもらうように心がけていますね。たった一人にきちんと伝わるように話さなければ、誰にも伝わらないですから。ラジオはパーソナルメアだから1対1。スピーチではなくトークであり、双方向だということを意識してます。あとは人の書いた原稿でも「なりきる」。 自分が書いたように伝えたいことを理解してしゃべってます。

 ニュースについて
原稿を作るところからやっているので「簡潔」に。「一文字でも少なく!」を心掛けてます。「若者に人気のアイドルグループAKB48」っていらないでしょ?AKB48って言ってわからない人は何の話か分からないし(笑)警察に逮捕されも。「地検・労基」も逮捕はしますけど…基本、通常の事件事故は「警察に」は要らないですよね。

 朗読について
ナレーションは映像があるけれど朗読は音だけですよね。映像に対して音は弱い(伝わりにくい)と言われているけれど…音は聞いた人が勝手に映像を想像・イメージできる、という強みもあるんです。私はまず本を読んだら、頭の中で画を描きます。更にカット割りも考えます。誰のどの方向から見た映像なのか?を決めて、それを音声でどう表現するか?を考えるんです。そうすると伝えたい映像がハッキリします。もちろん、聞いた人は勝手にイメージするんですが、伝える側に具体的な映像がないと字づらを追うだけの朗読になってしまいますからね。しかも、画コンテを作っちゃうと文字を覚えるより簡単に自分の頭に入りやすいんです。
 
Q: 大橋さんの年代で現役のアナウンサーって少ないかも?社員でしたらもう役員だったり定年だったりしますよね?どうしたらそんなに長くお仕事できるんでしょうか?
 
A: 
仕事はオファーがあってのことですが・・・。当たり前のことですが、例えばニュースを読んでいきたいならやはり毎日、新聞を読むとかして時事問題は勉強するべきですよね。朗読をやりたいならたくさん本を読んで、声に出してみることで作品のリズムとか文章のうまい下手とか…がわかってくるものなので。フリートークなら発想を豊かにするために「これはこうでなければいけない」だけではく「こうもあり」だよね「普通、これはないよね」といったことも含めて考える癖をつけることが大事ですよね。
 
Q: 大橋さんの武器って、何でしょう?
 
A: 
わりとなんでもやりますけど…好きなことしかやらないことかな?(笑)
オールラウンドは凄いけど、自分の得意なもの、不得意なものを見極めて得意・好きなものを伸ばしていくことが大事ですよね。好きじゃないことを「仕事だから」といって我慢して無理してやってると楽しくない。楽しくないのは仕事じゃなくて「作業」になっちゃう。特にラジオの仕事なんかは人に楽しいことを伝えていきたいので楽しくないことはしないな。自分に合わないことを続けると「芸が荒れる」よね(笑)

【インタビュー後記】
「あ、最後に一言いい?ストレス解消法はマイクに向かう事です!!」と言い切る大橋さん。「現役を続けたいから局アナ(会社)を辞めた」とお聞きしました。とにかく現場が好き!なんですね。体力が続く…いえ、命続く限り!その素敵なお声を聴かせてください!(インタビュアー:坂本)

 【プロフィール】
慶応義塾大学経済学部卒、元エフエム東京アナウンサー1995年退社後、フリーとして活動(株式会社オフィスサッキー取締役一般社団法人日本アナウンス協会講師) 現在のレギュラー番組:JFN系全国27局ネット 「DAILYFLYER」パーソナリティFM東京 「TFMニュース」(報道デスク兼務)「霧島リラックスタイム 焼酎ダイニングYASU」ナレーションその他:JR北海道 車内自動音声 担当※ビクターエンタテインメントより配信中「世界の車窓から~大橋俊夫とゆく北海道の旅」東京FM・DJライセンス講師/ 朗読カレッジ講師 ANA研修ビデオナレーション、でじじオーディオブックなど多数 


岡田花菜子さん

第七弾は、大学ご卒業後新潟総合テレビに入社。退社後も式典・イベント・セミナー・講演会などの司会、シンポジウムのコーディネーター、個人レッスンの講師、国際ホテル・ブライダル専門学校 非常勤講師、国際映像メディア専門学校声優科の非常勤講師などとして幅広くご活躍中そんな岡田さんにインタビューしました!!

 

Q: 「岡田アナウンサーの人脈はすごい!」と新潟でいろいろな方から耳にします。どのようにして人脈は広がっていったのでしょうか?
                                              
A: 一言でいうと、仕事抜きで仲良くなった人との関係が仕事に繋がっていく、という形が私の場合多いですね。例えば、フリーになった直後、いくつか習い事を始めたのですが、その一つがゴルフで、上達してくると地元企業の社長さんをはじめ多くの方と知り合うようになり、「ゴルフのルールを熟知している」「司会ができる」ということでコンペの表彰式の司会をさせて頂くようになりました。更には、その会場のゴルフ場の方から直接お仕事をいただくようになる、というように広がっていったんですね。また、専門学校の講師も、その学校で知り合った職員の方が異動になり、異動先の学校からお声がかかるというように。今でもどんどん広がっています。(笑)
 
Q: そのお付き合いが長く続いている秘訣は?
 
A: ありがたいことに15年も毎年頂いているお仕事もあり、本当に長いお付き合いが多いです。最も意識しているのは馴れ合いにならず、毎年「前回よりも良かった」と言っていただけるようアナウンス技術を磨くことです。発声滑舌の練習は基本ですが、台本の下読みは納得いくまでやります。また、仕事のお話を頂いたのに日程が合わない時などは、代わりの司会者をあたってご紹介したりもします。「岡田に連絡すれば何とかしてくれる」と思って頂きたいし、「お役にたちたい」という気持ちが強いですね。

Q: いろいろな業界の司会を幅広く経験されている岡田さんから、アドバイスをいただけますか?

A: 初めての仕事相手の方と名刺交換をした直後から「○○さん」と苗字を呼んで会話をすると距離はぐっと近くなります。私も「司会者さん」と呼ばれるより「岡田さん」と呼ばれたいと思うので。また、知らない業界の司会を引き受けた時、最低でも一冊はその業界の本を読むなどして、知識を持って臨んで欲しいです。そうすれば、事前打ち合わせの時に質問や確認が細かくできます。打ち合わせでは「ハイ」だけで終わらせない、「頼れるね」と思ってもらう、この信頼感が司会の成功や次の仕事に繋がっていくと思います。

 
【インタビューを終えて】司会、講師、CMナレーションなど幅広い仕事を、ひとつひとつ丁寧にされている岡田さん。講師としても「相手との距離を縮める相づちのセミナー」など、たくさんのテーマをお持ちです。ぜひ今度のアナCAFÉにお越しいただき、そのお話もうかがいたいです!(インタビュー棚橋) 

【プロフィール】
聖心女子大学文学部  国語国文学科  卒業。1992年 新潟総合テレビに入社。8年後に退社しフリーに。2008年『G8労働大臣会合・歓迎行事』では英語での司会、2014年には『第65回全国植樹祭にいがた・天皇皇后両陛下お手植え会場』でも司会などを務めた経験がある。現在は、式典・イベント・セミナー・講演会などの司会、シンポジウムのコーディネーター、個人レッスンの講師、国際ホテル・ブライダル専門学校 非常勤講師、国際映像メディア専門学校声優科の非常勤講師として活躍中。 <最近の仕事>『原信』『JAバンク新潟』『JAグループ新潟』テレビCM、『安田ヨーグルト』ラジオCMなど、ナレーション多数。『北前船寄港地フォーラムin長岡』『新潟県民共済』座談会進行、『ヤクルト健康セミナー』司会、ホテルオークラ新潟『プレ花嫁会』講師など。


小笠原聖さん

第六弾は、大学ご卒業後秋田朝日放送に入社。退社後、SOプロモーションを経て現在はご自身のオフィス小笠原にて活動されています。スポーツ関連の番組を中心に式典、ニュースなど幅広く活躍され「いつ休んでいるの?」と思うほどです。そんな小笠原さんにインタビューしました!!


Q: 小笠原さんというと「スポーツ実況」のイメージが強いかもしれませんが、スポーツ関連のお仕事だけではなく、ニュース・ワイド番組・CM・イベントMCなどなど幅広くご活躍でとにかく毎日お忙しそう!それって、なぜ?なんでしょう?
A: 基本的にお仕事のお話をいただき「これできる?」と言われた時に
「できない」と言わないようにしていますね。まったく同じお仕事の経験が無くても「このお仕事と、このお仕事をやったことがあるのでそのノウハウを組み合わせてやってみます」といったようにお応えしてやります。そもそも私は局アナになった時はスポーツアナウンサーを目指していたわけではなかったのですが入社したとたん「高校野球の実況を頼むよ」といわれ、スポーツは本当に不得意な中、必死でできるようになったんです。ですから「やったことがないからできません」は無いのだな…だから断れない!というマインドはあるんですね。
 
Q:お仕事をする上で大切にしていることは何ですか?
A: とことん、その現場の皆さん全員と仲良くなることです。特に実況の時は自分の実況よりも一緒にお話をする解説の方にどれだけ気持ちよく話していただけるか?を考えますね。聴いている人(リスナーさん)が「実況と解説が番組を楽しそうに話してるなあ~」と感じる事が一番大事だと思うんです。技術や知識などたくさんお持ちの先輩方にはとうてい及びません。なので自分は「あの人はいつも楽しそうにしゃべっているね」と感じ頂くところを目指しています。更には(ベテラン)解説者の皆様に「今日のここがよかったね」とひとつでもほめていただけるような実況ができるよう毎回「勝負」する気持ちで臨んでいます。
また、フリーになると叱られることやダメだしされることが少なくなってくるので「何もいわれなかったからうまくいった」と思わず、指摘されたことは勿論、自分でダメだったと感じたことはしっかり悔しがって次に生かすように心がけてます。
 
Q: 今「もっとお仕事がしたい!」というフリーアナウンサーの皆様にアドバイスをいただけますか?
A: 好きなことを話してみるのは大事じゃないでしょうか?最初にいただいたレギュラーのお仕事もプロフィールに「落語が好き」と書いたところいただけたお仕事だったんです。どんなにマニアックでも(笑)私の場合、落語や鉄道であでしたが、そういった趣味がなくても「こんなテレビ・ラジオが好きでよく見てました!」といったことでもいいからアピールしてもみた方がいいですね。
 
【インタビュー後記】
もしかすると苦手と感じている方が多いかな?と思う食事会などの場で小笠原さんはどうしているか?も聞いてみました。「ある意味「番組」だと思ってお話しに参加します。それはたくさんしゃべることではなく…例えばお話が盛り上がらなかったら色んな方にお話を振って司会のように話をまわす役割に徹することもあります。」とのこと。今自分がいる場所を楽しくする!その精神がこういった場にも表れているんですね。勉強させていただきました!!
 
【プロフィール】
旭川大学卒業 秋田朝日放送退社後 SOプロモーションを経て
現在はオフィス小笠原にてフリーとして活動
スポーツ関連の番組を中心にイベント・式典・ニュースなど幅広くご活躍
【資格】ニュース時事能力検定2級  ・鉄道検定2級 ・時刻表検定3級
 【現在担当の番組】
千葉テレビ 「浅草お茶の間寄席」案内人(インタビュアー)
「高校野球千葉大会」「マリーンズナイター」実況
BS11 「マイナビ Be a booster! B.LEAGUE ウィークリーハイライト
テレビ埼玉 「ライオンズアワー」実況・ベンチレポーター・FM-NACK5 「SPO-NOW」(スポーツワイド番組)メインパーソナリティ・ニッポン放送「ショウアップナイター」スタジオ担当 「徳光和夫 とくモリ!歌謡サタデー」「八木亜希子 LOVE & MELODY」内ニュースアナ



関根美紀さん

第五弾は、成蹊大学をご卒業後に㈱NST新潟総合テレビのアナウンサーを経て、フリーになられた関根さん。現在ラジオのレギュラー番組を担当しながら、特にナレーションのお仕事で大活躍です。その他専門学校の講師なども抱えるという関根さんにインタビューしました!!



Q: テレビ局を5年で辞めたのはフリーアナウンサーになるためでしたか? 

A: 
違います。アナウンサーという職業が自分に合っていないと思って退社しました。その後、半年間なにもしないで生活していていよいよ働かなければと思った時、手っ取り早く稼げるスキルがアナウンスだったので再びマイクを持ちました。司会の仕事で効率よく収入を得るつもりでしたが、そんな気持ちでしたので一向に上達しませんでした。

 Q: 今ではラジオのパーソナリティーやナレーターとして活躍されています。特にナレーションではCM, 番組、いろいろな施設のアナウンスで関根さんの声を新潟で聴かない日はないくらいですね。 

A: 
「稼ぐ」ためにやっていたアナウンサーでしたが、ナレーションだけは金額でなくやりたいと思っている自分に気づきました。局アナの時、ナレーションを褒められていたことも思い出し、「よし、頑張ってみよう!」と。そう決めてからは明けても暮れてもナレーションの勉強をしていました。「ああ、私はこの仕事が好きだったんだ」と確信しました。 

Q: 具体的にはどんな勉強ですか?


A: 例えば、「楽しいナレーション」、アナウンサーはニコニコしながら読むので「ニコニコインフォメーション」になってしまう。声の抑揚、スピード、トーンで楽しさを表現できるのが  プロだと学び、修得しました。今の目標は映画の予告ムービーのナレーションです。

Q: ナレーターを目指しているアナウンサーにアドバイスをいただけますか?か

A: 
「ナレーションは読まない、プレイすることだ」と学び実感しています。意識とイメージすることは最も基本で核心部分だと思います。「強く思うことで身体は   反応する」と信じてやってください。そして練習すればするほど疑問点ははっきりしてくるのでその時点で是非、自分に投資と思って学んでください。意識と努力と学びがかみ合った時、必ず上達しています。 

 ◆インタビューを終えて…。
新潟のテレビ、ラジオはもちろん、観光施設やショッピンセンターなどで関根さんのいろいろな声が聴こえてきます。「この声も?あの声も?」というくらい多種多様ですが真似したいナレーションは番組から書き写し、秒数まで計るという練習ぶりから努力の賜物の「声」と納得しました。夜行バスで東京までナレーションを学びに通うなど努力と行動力あふれる方でとても刺激を受けました。(インタビュー、棚橋)
 
【プロフィール】
新潟県新潟市出身、在住。成蹊大学卒業。大学卒業後、㈱NST新潟総合テレビにアナウンサーとして入社。制作番組や夕方のニュースキャスターなどを担当。平成11年退社、以後フリーアナウンサーとして活動。i‐MEDIA国際映像メディア専門学校講師。
 
現在の担当番組:FM新潟「FM-HEADLINE」(朝の情報番組)、「FMデイリーニュース(土曜)ナレーション:「ICT農業の明日~コメ王国にいがたの挑戦~」(テレビ新潟)「日本赤十字社新潟県支部 誕生から130年」(テレビ新潟)ほか多数。TV-CM:「東京電力柏崎刈羽原子力発電所」「NEXCO東日本」「ハードオフコーポレーション」ほかVP :「コロナ」「三菱ガス化学」「北越紀州製紙」株主総会ナレーションなど多数。TV-CM出演~新潟伊勢丹・ベネッセコーポレーション


井村尚嗣さん

Q: 30年も務めてきた広島ホームテレビを辞めてフリーランスになったのですよね?
 
A: 54歳でサラリーマン人生のゴールが見えてきて、この世界に入った当初の目標である「しゃべる」ことをまっとうしたい、1国1城の主となりたいと考えました。勤続30年を機に退社し、自身の会社Office T-Workを設立。辞めてみて気づいたのは「どれだけ会社に守られていたか」ですね。
 
Q: フリーのアナウンサーにとって大事だと思う事はなんですか?
 
A. 特に地方局出身のアナウンサーは、記者やディレクターがすることができれば最強のテレビマンになれる!と思いますね。僕はもともと好きではあったけれども一人で二役も三役もできることが大事だね。それらは話すことにきっと活きるから。若いフリーアナウンサーの人に「どうして局を辞めてフリーになったの?」と聞くと「アナウンサーとして採用されたのに、記者のようなことやディレクターのようなことをやらされたのが嫌だった」と聞きますが、それはどうかな?と思う。もったいないよね。
 
Q: 後輩のフリーアナウンサーへのアドバイスをお願いします。
 
A: 「目標となる人の話をたくさん聴くこと」。自分自身は久米宏さんがお手本。久米さんのスタジオの素晴らしさは「潔いほどのまとめの短さ」。意味のないコメントはしない。僕自身はVTRが流れた後にその中味と同じことやディレクターが書いたことをさも自分が考えたようになぞるだけのアナウンサーにはなりたくないですよね。局の看板がなくなったとき、周りの人たちと一旦フラットになって向かい合うことになります。その時にしっかり接することができれば「次」につながる。これを積み重ねていくことです。その前提として大事なのが「実力」。そして「運と縁」(笑)。だから僕は「運と縁をいただいて、それを人に恩で返したい」です。

最後にもうひとつ!「自分の言葉を疑いましょう」慣用的に使っていることばをもう一度見直して欲しい。

◆インタビューを終えて
こんなに短くまとめてしまってスミマセン!というほど、井村さんの熱い想いやしっかりと一生懸命お仕事に向かい合う姿勢を感じました。同年代で同じように会社を立ち上げた元局アナとしてたくさん見習っていきたいです。


【プロフィール】
山口県出身、広島市在住、明治大学文学部卒業。大学卒業後、広島ホームテレビに入社。アナウンサーとして報道局に所属し、ニュース取材、リポート、番組制作に取り組む。また、入社二年目から広島カープ実況担当となり、プロ野球中継やリポートでカープファンの人気アナウンサーとなる。他、サンフレッチェ広島はじめ、各種スポーツの実況も経験豊富。2016年退社、独立。現在㈱Office T-Work代表取締http://t-work.expert/
 
【担当番組】
広島ホームテレビ【鯉のはなシアター】ナレーター
広島カープ戦の実況中継【DAZN】(インターネットスポーツ配信サイト)
ほか、テレビ番組・CM・VPナレーション・各種司会、企画制作、執筆活動など幅広く活躍中。
 


ミノルクリス滝沢さん

第三弾は、FM新潟でDJとして活躍中のフリーアナウンサー、ミノルクリスさんです現在はレギュラー番組を週5本かかえ、モータージャーナリスト、ご自身もファンとチームを組みレースに参戦するなど、新潟のカリスマDJとして活躍中です。そんなミノルクリスさん、大学新卒でラジオ局に入社後、数年で海外で企業するために一旦退社、そして9年前にラジオの世界へ復帰されました。「しゃべりの世界」を離れた時期があるからこそ、今があるとおっしゃるミノルクリスさんにインタビューしました

 

Q:20代後半で一旦ラジオ局を退社されアメリカ、ロサンゼルスで起業。30代後半でDJとして復帰されてますね。

 
経済大学を卒業していたので、一度は起業してみたいという気持ちがあり渡米しました。しかし、どんなに多忙でもラジオが聴きたくて、やはり自分の「軸」は音楽であり、伝えることを仕事にしたいという気持ちが確信でき帰国、復帰しました。
 
Q:お仕事をするにあたって心がけていることは?
 
「聴いている人に元気になってもらいたい」、頑張れ頑張れという応援の気持ちを常に意識しています。それは東日本大震災以降、特に強くなり音楽やメッセージの重さを実感しています。今は、男性からの仕事の悩みが多いです。僕が米国での
仕事で苦労してきた経験から本気、本音でアドバイスしています。
 
Q:5本ものレギュラー番組を持っていることについて。
 
多くのリスナーさんのおかげで感謝しています。でも長く支持されるためには僕自身も日々勉強し、成長し続けることが大事だと思っています。あらゆるラジオ番組を聴くこと、イベントで可能な限りリスナーさんとふれあうこと、自分が行動すれば一歩でも成長があるように思えます。「挑戦」も大事です。東京で僕が通用するか、4月から挑戦中です!
 
Q:DJを目指している人に、大事なことは何と伝えますか?
 
「人の痛みがわかる人」になってください。ラジオ番組はフリートークが多くリスナーさんとの距離も近い。視野を広くして、考え方の違いを拒絶しない、どうしてそう思うのかじっくり考え受け止められるようになることが大事だと思います。たくさんの人生経験と自分磨きをしてください。
 
 ◆インタビューを終えて
「頼れる兄貴」と男性リスナーから慕われているミノルクリスさんですが、送られてくる悩みには時間をかけ慎重に言葉を選び、選曲されるとのこと。ラジオは見えないけれどどんなにカッコつけても素が伝わってしまう、だからこそ常に自分を磨くことが大事だということが伝わってきました。(聞き手 棚橋)

【プロフィール】 長野県栄村出身。大学卒業後FM新潟に入社。7年勤務後に退職、米国ロサンゼルスで起業。食品サプライの現地法人を設立。2008年帰国後はFM新潟でフリーDJとして週5本のレギュラー番組を持つ。フェス等でのクラブDJ、モータージャーナリストとしても活躍中。担当番組:FM新潟「RLAYER’S」「SOUNDSPLASH」「FIGUEROA  MIDNIGHT」「アオラジ」


吉田暁央さん

第二弾は日本大学法学部新聞学科ご卒業後にラジオ福島のアナウンサーとして入社。7年間の局アナ勤務を経てフリーになられ自らをフリータイルアナウンサーとしてスポーツ実況を中心 執筆やアナウンス指導など幅広くご活躍しています。そんな日本中を飛び回る吉田さんにインタビューしました。



Q.:お仕事をするにあたって、心掛けていることは?


「自分が楽しい!」ということを考えます。イコール、終わった時にその仕事が「よかったね」と言われることじゃあ、そのためにどうするか?を考えますね。
 
Q.:楽しむための努力とは何ですか?

「準備が大切」ですよね。現場で何もわからずに行っては面白くないです。というのも・・・なんと人生35年、予習なんてしなかったんですよ。実はそれまで「仕事は現場に行ってやればいい」と思ってたんですね。私はフリーになってから本格的にスポーツアナとして仕事を始めたのでスタンバイなんて先輩に言われてやることだと思っていました。
 
Q.:35歳は分岐点だった?

そうなんです。それまでは、 局アナの余力というか…貯金みたいなもので何とかなっていましたが、その頃「これやって」と言われたのがバスケットの実況。全然わからないままやっていた時はつまらなかったなあ~。勉強してわかっていくとどんどん楽しくなりましたね。
 
Q.:後輩アナウンサーへのアドバイスをいただけますか?

人とちゃんとお話しできますか?ということを聞きたい。例えば、お酒を飲みに行った時に全員と楽しくしゃべるということが 大事なんです。人を楽しませることができる!これがアナウンサーの原点だと思いますよ。これが出来ない人とは一緒に仕事できないな、 と思われてしまうことに気付いた方がいいのでは?と感じますね。

◆インタビューを終えて…

吉田さんのお話から、やっぱり「普段から」なのだということが良くわかりました。 オーディションや面接の時だけ頑張る!なんて出来ませんよね?番組や仕事のスタンバイだけではなく、いつも「準備」して待ち構えることの大切さがわかりました!(インタビュアー:坂本咲子)

 
【吉田さん・プロフィール】

平成3年 TBSラジオ全国ネット『列島リポート91』にて
”列島リポート賞”を受賞。 ラジオ福島退社後、
長野冬季オリンピックレポーターを経験
現在、ウインタースポーツを始め、 NBAバスケットボール、テニス
サッカー、ダーツまであらゆる種目の実況をこなす。
その他、東京アナウンスアカデミー 講師・米軍横須賀基地日本人スタッフ向け
リポーティング能力研修  講師など多数担当され
日本ユニシスにてスポーツメディアコミュニケーション講師では
バドミントン・ナショナルチームの研修を行った経験もある。    


加藤知華さん

第一弾は、早稲田大学商学部ご卒業後に日本航空㈱を経て、ナレーター/MC/リポーター/キャスターになられた加藤さん。
現在ラジオのレギュラー番組を担当しながら、RKB毎日放送東京報道部にて報道レポーターとしても活動。時にはカメラを自ら回し、ストレートニュースも書いています。その他各講師などを多数抱え、教えるお仕事でも大活躍です。そんな加藤さんにインタビューしました!!



Q:フリーアナウンサーとして活躍するために心掛けてらっしゃることは?


私のポリシーは【相手が求める「このくらいでいいや」というニーズの1、2歩先の満足を得てもらえる仕事をする。期待をいい意味で裏切る仕事をする】ということです。
日本航空は総合職で採用され、様々な仕事を経験しました。
その時に出会った、とある女性の先輩が他の方よりもお茶を丁寧に、きれいに、温度など注意して飲みやすく美味しく淹れていらしたんです。
「日航のお茶ってこんなにおいしかったけ?」とお客様も喜んでいました。
その先輩に「なんでそんなに手間のかかることをやるんですか?」と聞いたところ「いつも相手の期待のちょっと上をいく仕事をすると最高に楽しいわよ」と言われたのです。そのことがきっかけで働き方が変わったんです。
例えばレポート1本作るのも「よし!面白いものを作ってやろう!」と。
 
Q:具体的にされている努力とは?

例えばラジオでいうと常に大臣の名前などは更新して頭にインプットしていますね。メインの方などが「えっと…」となった時にすっとフォローできるようにしています。
また、物の見方も一方からだけではなく、色んな方向から情報を集めておいて本番に臨んでいます。
 
Q:どうやったらそんなに仕事を得られるのでしょう?

ひとつに日本航空㈱に在籍していたことがあると思うのですが、この経歴はプロフィールからは消しているんです。航空会社=CAと思われがちですがそういった肩書ではなく日航の社員であったことが雇ってくださる方の安心材料にはなっていますね。ただ、結局は「仕事を丁寧にする」「常識がある」ということが多くのお仕事につながっているのではないでしょうか?

Q:小6と小1のお子さんを持つママと仕事を両立させるためには?

ママ、頑張って働いてるよ。仕事、とっても楽しいよ!
あなたともずっと一緒にいるよというスキンシップの中で子供に「働くママってカッコいい!」「もっと活躍して」という気持ちが育っていったんだと思います。子供と一緒に自分も育っていった感じです。
 
アドバイスとしては「悲観的にならないこと」が大事なのではないでしょうか?
常に今の自分に対して不安、今の自分を楽しんでない、過去の栄光にすがってしまう…。という声を良く耳にするんですが、私は「ずっと楽しい!です。1児のママウンサー、いいじゃない!限界に挑戦してみよう。今度は二児のママウンサー、
40になったらどうなるんだろう?50歳は?」と自分の年齢に呪いをかけずに常に楽しくその年齢にあったアナウンサーでありたいと思っています。
後輩の皆さんにもキラキラした未来を描いて欲しいですね。
 
◆インタビューを終えて…

参考になるキーワードがたくさん出てきました。
加藤さんのもう一つのモットーは「文句を言わない」ことだそうです。
やりたかったアナウンスのお仕事に携わることが出来ているのに文句などない!とのこと。あ~文句ばかり言ってる自分を反省…。とても良い刺激をいただきました。ありがとうございました!!(インタビュアー:坂本咲子)
 

【加藤さん・プロフィール】

レギュラー番組 ラジオ日本「マット安川のずばり勝負」アシスタント
RKB毎日放送(株)東京報道部にて報道レポーター
東京アニメーションカレッジ 声優科講師
白鵬女子高等学校 国際教養論講師
話しことば検定・アナウンス検定講師・面接官
日本語検定(東京書籍)講師
ホスピタリティツーリズム専門学校エアライン科 スピーチ&グループディスカッション講師
国際交流基金 講師他多数